サザエさんの今 2021 9 26
書名 老後の資金がありません
著者 垣谷 美雨 中央公論新社
元気なうちは、働き続けるしかありません。
多くの人は、60歳で定年退職して、
悠々自適な生活を送ると思うでしょうが、
それは、「昭和の時代」の話です。
人生100年時代が見えてきた今は、
60歳とは、高齢者ではなく、中年と言えます。
もちろん、60歳を過ぎると個人差が大きくなります。
若者に負けないような60歳もいれば、
持病で苦労する60歳もいます。
こうした個人差を配慮した政策が望まれます。
私は、テレビで「サザエさん」を見たことがあります。
「磯野波平」さんが好きで、よく見ていました。
ところで、波平さんは、何歳でしょうか。
自宅にいる時は、和服を着ていて、
頭は禿げ上がり、しわがあります。
実は、波平さんは、54歳という設定です。
サザエさんが始まった時代は、
55歳が定年の時代だったそうです。
人生100年時代と言われる現代においては、
定年は70歳が妥当なところでしょうか。
平均寿命が、どんどん伸びているのに、
定年は、ほとんど伸びていなかった。
サザエさんの時代と変わらないままだったと言えるでしょう。
だから、「老後の資金がありません」ということになるのです。
本来であれば、平均寿命に合わせて定年も延長すべきだったのです。